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背の高い女

現れた女・・俺はつばと恐怖と文句を飲み込んだ

背の高い女

今日はビチ女と会う日♪どんな子が来るかな?

「暑い・・はよ来ないかね・・」

俺は帽子に汗を染みこませながら、そして帽子の隙間から汗を滴らせながら突っ立っていた。

今日はビチ女と会う日である。

夕方の大名西通り・・。夕立が降ったせいで蒸し暑い。

待ち合わせ場所は西日本シティ銀行前だ。

その隣は待ち合わせスポットとして名高い岩田屋になるのだが、

ビ「あそこは知り合いに会いそうだからちょっとずらそう。」という謎の発言により却下。

10メートルも離れていないのに何が違うと言うのだろうか?

目の前を多くの人が行きかう。

邪魔ですか?邪魔ですよね?睨まないで・・。

通りのスペースを狭くしてしまっている自分に申し訳ない気分になりながらも、通り過ぎた女のケツを目で追う。

俺はビチ女を待った。早く来い・・通報される前に。

そもそも「全然タイプじゃないけど会おう」という彼女のメールにも腹が立つ。

その「とりあえず」感はなんなんだ。

暑さと人通りの多さの中、俺は苛立っていた。

「よし・・会ったら文句言ってやろう!」

待ち合わせ時間を5分ほど過ぎた頃。携帯に着信が入る。

ビチ女だ。

ビ「ごめんなさい遅くなって・・やっぱり人通りが多すぎてわかりづらいから、ラウンドワンに来てくれます?」

「え?え?え?アラウンドワールド?」

街の喧騒で声が良く聞こえない。

ビ「違いますwラウンドワンですw」

電話越しに失笑が聞こえる。

「え?ラウンドワンってどこ?」

ビ「直ぐ近くですよ。岩田屋の向かいです。」

「ほおほおほお・・わかりましたよ。」

待ち合わせ場所を変えたのはそっちだろうが!

それを「わかりづらい」という理由だけで変更するとは・・・

とんだ自己中野郎だ!

オイラ・・久々にキレちまったぜ!

ドスドスと足を踏み鳴らしながら俺は歩く。ビチ女を倒すために・・。

ラウンドワンに入ると、入り口に背の高い女性が立っているのがわかった。

・・ふと目があう。俺の全筋肉が強張る。

(な、なんだ・・この強烈なオーラは・・。)

女性は美人である。背も高くてスタイルもよさそう。服装はタイトで格好がエロい。

ヒールを履くと俺の身長はゆうに超えていた。

彼女の全身からあふれ出るものはいろいろなものが混ざり合った禍々しさ。

まるで女性でありながら男性ホルモンも再現なく出ているような・・金玉からテストステロンが湧き出しているそんな印象。そんなケバさ。

こいつ・・もしかすると・・?

ビ「あ!YUTAROさんですかあ?」

彼女は確信したかのように微笑みながら言った。

「は・・はい。そうです。わたしがYUTAROです。」

ゴクリ・・・。

俺はつばと恐怖と文句を一緒にして飲み込んだ。

(ゆ、油断したらあっという間に食われる・・)

 

続く➡お酒ってすごいね!蓋を開けてみたら面白い女(ビッチ)だった。