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メンヘラの喜怒哀楽ってクソめんどくさい

怒ったり泣いたり・・メンヘラ彼女は忙しい。

いつかの百合子すっぴんver(転載禁止)

シャワーを浴びた百合子はドロドロになった化粧を落としすっぴんになっている。そしてムスッとふてくされていた。

シミやくすみの全くないキレイな肌はさすがハタチの若さと言える。すっぴんになると幼い顔になり年相応に見える。

顔立ちがはっきりしている彼女は化粧するとややキツい印象になるのでこっちの方が俺は好きだ。

「意味わからんところで怒ってないで・・せっかく田川から来たんだし機嫌なおせよ。・・とりあえずコーヒー飲むか?」

ここは年上として歩み寄って行こう。

俺は鍋に火をかけた。やかんか電気ケトルが欲しい。

百「うん・・。ありがと。」

「・・いいよ。」

出だしから重い空気が漂っている。俺がなにか悪いことをしたのだろうか?

根が能天気な分、俺の苦手な空気だ。・・カラオケにでも行ってはしゃぎたい。

「ほれ、コーヒーやでえw 熱いから気を付けてな。なんならフーフーしてやろうか?」

百「・・ありがとう。」

ほぼスルーですか!

彼女はコーヒーを少し飲むと、カップを置いた。これは以前マリノアで買った「お揃いのカップ」だ。

「落ち着いた?あの・・俺ほんとに浮気とかしてないからさ。ほれ・・こっちに来い。」

百合子はすり寄って近づき、俺の胸の中におさまった。俺は彼女の肩を抱きしめた。

ん?・・・震えてる?

百「うん、うん・・。ごめんね・・ほんと私嫌な女だねえ・・。めんどくさいよねえ・・。」

そう言って彼女は鼻を鳴らしながら泣き出した。

おおう・・「めんどくさい」という自覚があるんだ?

それにしても「怒り」の次は、「涙」ですかい・・?なんとも喜怒哀楽の激しい女だ。

俺は彼女を胸に抱きながら思った。

「このメンヘラ女・・クソめんどくせえ!」・・と。

てか・・そもそもコイツはなんで泣いてるんだ?更年期か?

俺は大阪子との結婚騒動の一件依頼、ちょっとしたことでは動じなくなっていた。

強くなったのだろうか?それとも感情が鈍くなったのだろうか?

「妙に落ち着いてるよね?」

「時々何考えてるかわかんないよね。」

「真剣味が足らないよね?」

なんてことをたまに言われる。どちらかというとマイナス要因だ。

だからこういう時は相手と真剣に向き合っているのを演じることにする。

とにかく泣き止むまで彼女を胸に抱き、ぼおっと外の雨の眺めていた。

この雨はまだまだ降り続きそうだ。

「よし。落ち着いた?」

百合子のグズグズな鼻の音も、指先に感じる涙の感触も無くなった頃、俺はようやくしゃべりだした。

百「・・うん。ありがと。」

「そだなあ・・外も雨だし、カラオケでも行くかw」

百「え?カラオケ?・・なんで!?」

とにかく俺もストレスを出さないと・・今日の状況が体に良いわけがない。

 

続く➡初めてのエッチOKサイン