天然系の彼女を攻略するため作戦を練る。
一話目から読む⇨大阪ミナミの日本橋に住む、不思議ギャルと再会。【大阪出会い編】
なんばパークスを出ると、タクシーも拾わずに二人で日本橋方面へと歩く。
彼女の自宅まで送って行くためだ。だって大阪のミナミは治安が悪いもの。
日本橋までは、それほど遠くない。食後の散歩にはほどよい。
タクシーを拾わないのには、もう一つ訳がある。
不思議系の彼女を落とすために、策を練る時間が欲しかったからだ。これが今日の最大の難関で課題だ。
天然な彼女を口説くためにはどうするべきか?家にいくにはどうしたらいいか?
彼女のやんわりとした表情の奥には以外と「固い」ものを感じるのだ。
「酒を飲むと女は警戒心や判断力が落ちる。」第一関門突破
日「焼肉美味しかったですねー!また行きましょうねー!」
教科書どおりのありきたりな言葉。
「でも、今日はたくさん飲んだねー!」
日「結局、四杯も飲んじゃいました!寒い日なのに・・体がすごく熱いです!」
(ほう・・体が熱いだと?)
第一関門「酒に酔わせる」はうまく成功したようだ。(ゲス)
人間は酒に酔うと警戒心と判断力が著しく下がる。
気がつけば見ず知らずの人と仲良くなっていたり、うっかり飲みすぎてしまうのはそのためだ。
※女の子に飲ませすぎて、会話もできないレベルで持ち帰るのはやめましょう。そんな時は優しく介抱してあげてね。
自分の感情や欲望に正直になり、エロくなる。
経験上、酒を飲むと人は、エロくなることが多い。
普段はなかなかできない「キス」や「ボディタッチ」なども、簡単にできる事がある。
この現象は男性、女性にも起こるので、オッサンもセクハラ行為に走りやすい。
アルコールの影響によって、自分の感情や欲望に正直になり、わかりやすい「発情モード」に入る人もいる。
アルコールが入っていると、性的な関係になりやすいのはそのためだ。
つまり俺がいつも酒アポをしているのは酒のブースト効果を期待しているからだ!
酒がないと女性が口説けないわけじゃないぞ!(ほぼ口説けない)
(うまくエロモードに入ってくれればいいが・・。)
扱いづらく掴みどころがない「不思議ちゃん」ジャンルは、酒に酔わせてしまったほうが扱いやすかったりする。(こっちも酔っぱらっているので不思議耐性ができる)
彼女をおとすために出てきた方法
阪神高速の高架下を渡り、少し歩けば、もうすぐ日本橋娘の家だ。
どうすれば、彼女の熱い体に触れることができるのか?その熱い乳房を口に含むことができるのか?
(どうしよう、どうしよう!)
この前だと、前回同様に家に送っていってバイバイになってしまうではないか・・。いそげ!時間がない。
「あはは!マジで?」
ハッピーな会話を交わしながら、YUTAROはフル回転で考える。頭はキンキンにさえている。
思いついた3つ攻略法
ポクポクポクポクチーン!
足りない脳みそで、出てきた攻略法は3つ。
1.「この橋わたるべからず」帰らずに二次会案
大阪は橋だらけなので、橋をわたらずにカラオケなどの二次会に持ち込む案。
さらに日本橋娘を酒に酔わせることで、ハードルを下げる。
ただ彼女の家までにもう橋がない。却下。
2.「正直に抱きたいぜって言っちゃう」肉食案
彼女は酔っている。酒を飲まない彼女が言うには、ここまで飲むのはかなり珍しいことらしい。
酒に酔って判断力を欠いているときは、無理も通りやすい。
素直に「お前とセックスしたいぜ!」と打ち明けることで、すんなり通る事もある。
頭の中がよくわからない「不思議ちゃん」には、ストレートに言ったほうがいいかもしれない。
最悪の場合「やらせてください!お願いします!」と地面に頭をこすりつける所存だ。
一点突破型の肉食な案。ただやり方を間違えると嫌われてしまう諸刃の剣だ。
3.草食系と見せかけてロールキャベツ案
「見たいテレビがあるから一緒に見ようよ!」
「飲み足りないから宅飲みしたいなあ・・」
などと、よりナチュラルな方向で彼女の家に上がり込むという、一見正攻法に見えるロールキャベツ案。
聞こえはかわいらしいが、ドロドロの策謀と駆け引きが渦巻いている。
失敗しても誰も傷つかないことから、採用されやすいが、男らしくはない。
ちなみに精神的に打たれ弱いYUTAROが良く使う。
ただ、男心に精通している女性からは、こちらの意図が見透かされる可能性もある。
「わかりやすい子♡男ってシャボン玉ね♡」
あえてこちらの意図を知った上で、乗っかってきてくれる女性もいたりする。(女神)
(・・僕うまくできるかな?)
どの策でこの天然女を攻めようか。
帰らせないし帰らない「コンビニ謀略戦」
いろいろと案を考えたものの、現状にハマる方法までは考えつかない。
すでに日本橋エリアに入ってしまっている。もう彼女のテリトリーだ。
「・・ちょっとコンビニに寄らない?僕、喉かわいちゃって。焼肉食うと喉乾くよねーあはは。」
日「いいですよー。寄りましょ✩」
俺達はと日本橋娘はコンビニに入った。
おーい!なお茶を手にとると、俺は意味もなくコンビニ内をうろついた。
お菓子ゾーン。カップ麺ゾーン。日用雑貨ゾーン。
そして、じっと棚下にあるコンドームを見つめていた。
「!!こ、これだ!」
そして俺は一つの方法を思いつくのだった。
甘い物好きは「スイーツで釣れ!」
「日本橋娘!ちょっとちょっと!」
俺は近くにいる日本橋娘を呼んだ。
日「なんですかー?」
「そういえばデザート食べてなかったね。甘い物食べたくない?」
題して「スイーツを食べるという口実で、彼女の部屋に上陸作戦」である。
甘い物に目がない彼女の「スイーツ愛」かけるほかないのだ。
ロールキャベツ案をさらに今の状況に応用させたものだ。
じっとスイーツゾーンの冷蔵棚を見つめる日本橋娘。
(・・頼む!釣れろ!)
日「・・ぼそっ」
「え?」
日「あかん。YUTAROさんあかん・・。」
「どした?大丈夫?」
日「全部美味しそう・・どれにしましょ?」
スイーツ作戦に食いついたああ!
陥落間近!作戦はほぼ成功だ!
このままスイーツをエサに絶対釣り上げる!
「ゼリーも美味しそうだねー。このチーズケーキもいいね。迷ったら二つ選んだらいいよ。」
日「ホンマに?それ贅沢すぎる!バチ当たりそう。」
「俺はみかんのゼリーにしよ。」
日「じゃあ、これとこれで!」
日本橋娘が選んだのは、ショートケーキとエクレア。
焼肉食べた後なのに、がっつりコースだ!(糖尿まっしぐら)
「よし、酒はいい?」
日「あっお酒も少し飲みたいかな?」
これはもう・・宅スイーツ&宅飲み決定だ。
彼女の家に上がりこんでしまえば、どうとでもなる。ほぼ作戦は成功したと言える。(不思議ちゃんなので油断はできないが)
カクテルとビールを選んで、さらにチーズ鱈もカゴに入れてレジへ。
ゴソゴソとバッグから財布を漁る彼女。
「いや、ここは俺が出すよ!(キリッ!)」
宅飲みなら安いものだ、売れる恩は売っておく。
そして二人はコンビニを後にした。
後は日本橋娘の部屋へお邪魔するだけだ!
日「どこで食べますー?近くに公園とか座れる場所あったかなー?」
「・・えっ?」
天然!アウト!
外で宴会は冗談キツイ。
外でこのスイーツとか酒とかいっちゃうつもりなのかい?このクソ寒い中で?12月だぞ?
さすがに厳しいっすよ!間違いなくお腹壊しますよ!?
(この娘、生粋の不思議ちゃんや!)
彼女の天然すぎる考え方にYUTAROはついていけない。
(もう・・俺には扱えない)
・・戦意は失われてしまった。この城は・・難攻不落かもしれない。
日「んーどこがいいかなー?」
「マジで?本当に外でケーキ食べるの?今日めちゃめちゃ寒いよ?風も強いからケーキの中に落ち葉とか入っちゃうかもよ?」
・・・・しばし沈黙が流れる。
日「あっはははは!冗談ですよ!おちょくっただけです!アカン!ツボった!」
日「わた、わたし冷え性だし・・ヒーッヒッヒ!さっきのYUさんの顔!チワワ見たいでめっちゃ、おも、オモロかったー!YUさんってめっちゃ天然やね!」
俺氏、天然扱いしてた女に天然って言われる。
(これが、秘技!天然返しか?)
そしてチワワは・・なんか傷つく。
天然を演じる女子ほど狡猾で扱いづらい
おれは見事に手玉に取られていた。彼女は俺の下心など当の昔に読んでいたのだ。
日本橋娘は、天然なんかじゃなく、「天然にみせかけた策士」なのかもしれない。
そう一番扱いづらいのは天然を演じている女性だ。そういうヤツは総じてIQが高い。
自分が「どう見られたいのか?」「どう見られるだろうか?」をちゃんと考えて動いている。でも同性には嫌われがち。
天然演じてても、なんの得にもならない。そう思う人もいるかもしれない。
でもね・・不思議ちゃんって可愛いんだよコノヤロー!
失敗した時でも「もう!天然ちゃんめ!」ってだいたい済まされちゃうんだぞ!(でも女には嫌われる)
(偽装天然。あな・・恐ろしや。)
この年になって、女性の怖い面をまた一つ見つけた気がする。
でもオジサンはね!天然大好き!それが演技であろうとも。