姉さあん!事件やあ!大阪子行方不明になる?
「全くもって意味がわからない。」
急に大阪子と連絡が取れなくなった。YUTAROからの電話は繋がらず、とうとう電源すら落ちてしまったようだ。
そして、名古屋へと向かう飛行機にも搭乗していない。どういうことでしょう?
これって行方不明やん・・(´;ω;`)
中部国際空港の国内線出口で一人途方にくれる。
時計を見たら、もう5時間近くも経っていた。
どうしたらいい?どうしたらいいの?姉さん事件です!
ここは、警察に連絡すべきだろうか?・・いや・・早とちりの可能性もある。
飛行機にちゃんと乗ったかどうか確かめるべきだろうか?
パニックになった頭では冷静な判断など出てこない。
落ち着け、先走るのは危険だ。
こんな時は「知恵袋」先生だ。
飛行機の搭乗に関しては個人情報として教えてもらえないらしい。
警察も親族や配偶者以外の場合はダメなようだ。
※実際は例外が認められることもあるらしいです。
とりあえず二人が宿泊していた札幌のホテルに連絡することにした。もしかしたらそのまま宿泊していることも考えられる。
「あの、先日宿泊したYUTAROと言うものなんですが・・ツレが云々かんぬんで・・ちゃんとチェックアウトしてますか?」
受付「はい??・・少々お待ちください。・・はいちゃんとチェックアウトされております。」
大阪子は今日、自らチェックアウトしたことになる。
ということは、飛行機に乗るまでの札幌、千歳空港間でトラブルに巻き込まれたのだろうか?
連絡が取れなくなったのが昨日からなので、自分からチェックアウトができているということで、なんだか事件性は薄いような気がしてきた。
一応、YUTAROと大阪子の新居の住所と地図のコピーは渡してある。
「あっ・・もしかしたら何かの拍子で入れ違いがあったのかも・・とりあえず新居にもどろう・・」
じっとりと嫌な汗をかきながら空港から家路へと急いだ。
もし、家にもついていなかったらどうしようか?
こんなに最悪の事態なんて想定していなかったので頭は真っ白になる。
こんな精神状態でよく事故せずに帰ってこれらと思う。
そしてマンションの駐車場に車を止めた。
・・最後の賭けだ・・・。
しかし部屋の電気はついていない(あたり前)
階段で駆け上がり廊下に誰かいないか確認したが、大阪子の姿はなかった。
ポストの中にも書置きらしきものはなかった。
「は、八方塞がりやん・・・。」
思考はどんどんネガティブな方向へと進んでいく。・・他に考えられるのは体調関係だ。
もしかしたら・・赤ちゃんになにかあったのかも・・?大阪子が急に倒れたなんてことも考えられる。
とりあえず、大阪子からの電話を待つしかない。
朝になってもダメなら警察に連絡しよう・・。
全く使えない頭でいろいろ考えながら、YUTAROは眠れない夜を過ごすのだった。