ブラックは希望の光すら吸収する。錆びたあのイノセンス。

太古から人々が恐れる色。それは『黒』

▷彼女はバツイチシングルマザー編の1話目を見る

黒。それは光を吸収する。

黒。それは絶望・恐怖・孤独の色。

ブラックホール。ブラック企業。ブラックサンダー。ブラックコーヒー。

その『黒』という色に代表される言葉達は、人々の希望を吸収し、恐怖を連想させる。

そして、たまに口の中を極端に甘くしたり苦くする。

 

GLAY世代の俺は、

「GLAYってさ!いっつも黒のスーツきとるが?どうせなら灰色着ろってのw」

とGLAY中毒の友達にドヤ顔で言ったら、

「おまw・・GLAY(グレイ)とGRAY(グレー)勘違いしとるがやwププ!だっせえw おーいみんな!コイツGLAYとGRAY間違えてんぜ!」

と言われた。(紛らわしいんじゃボケ!)

そんな中二の俺の黒歴史。誰かの錆びたあのイノセンス。

 

さて今日は春吉にある焼鳥屋でアポだ。

今流行の『居酒屋デート』というヤツだ。

ということで、待ち合わせは場所は春吉交番のあたりとアバウトな設定。

春吉にある交番はこの街の雰囲気に溶け込んでいて、「え?交番なんてあったの?」という存在感だ。

 

「もうすぐ交番に着きますよっ!」

アラ「私はもう着きました。交番の端っこにいますよ。」

 

俺は状況を伺うため(女子を見定めるため)少し手前にあるコンビニでタクシーを降りる。

えっと交番は・・交番は・・。

 

俺は気づく。

交番の横で周りの光を吸収している女が一人いることに。

 

黒のジャケット。黒のパンツ。黒の靴。

そして・・黒髪。

肌色の面積はごく少ない。まるで彼女という存在が黒に侵食されているかのようだ。

 

午後7時。あたりがもうすぐ暗くなる。

その「夜」すらも彼女が呼び寄せているのではなかろうか?

俺はそんなことは全く思わず、

 

「あんなに黒一色だと交通事故に合いやすそう・・。危ないし。」

・・そう思ったわけである。

 

「あっ!どもどもアラ女さんですよね?YUTAROです。」

彼女の黒さに負けないように、俺は出来る限り明るく声をかけた。

一瞬、彼女は驚いた顔をしたが、

 

すぐに「ど~も~!アラ女です。よろしくお願いします。」

と返してきた。

 

彼女の放つハスキー&ダミ声は、『黒』に侵食されている証拠であろう。

(ッチ・・ピンキー&ダイアンみたいに言っちゃった。)

 

春吉に焼き鳥屋は腐るほどあるので、適当な店に入る。

 

いつもだったらもうちょっと、前もっと準備するのだが、いかんせん彼女は短文女である。こっちも雑にな対応。

極度のコミュ障だったら焼き鳥を数本食って帰ろうと思っていた。

 

しかし、彼女は思いの外よく喋る。

そして、彼女は思いの外可愛い顔をしていたのだ。

 

※「仕事上がりの女と会っただけじゃねーか!」というツッコミは受け付けません。

ーーーつづくーーー

( 3/9話目 )

※タップで開きます。

5 Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。