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まるで赤い彗星。女子って大変!

それは流れ星のように、突然やってくる。

▷高千穂デートいろいろお漏らし編の1話目を見る

「え?え?え?なにこれれええええ・・!?」

「あひい!!ち、ち、ちい!?」

 

俺が見たのは、地井武男の霊はない。

自らの手にべったりと付着した、真っ赤な鮮血であった。

 

自分の体に流れている癖に、俺は血液を見るのがダメだ。

スーッと血の気が引いていく。貧血モードに突入だ。

(これ?ホントに血なのか?ケチャップというオチはないのか?知らない間に誰かヤッちまったんか?)

なんとか意識を保ちながら自分に問いかける。

 

(クンクン・・うっ!鉄臭い。)

阿蘇で入った温泉の残り香も含まれているしれないが、明らかに血の匂いだ。

・・これは事件の匂いがする。

 

(け、ケガか?でもいつの間にしたんだ?酔ってるから痛みを感じなかったとか?)

固まりながら、再び真っ赤に染まった手の平をマジマジとみる、一体どこから流血しているんだ?

 

(ん?あれ・・?そもそも痛くないんですが・・。血出てない・・。)

 

こんがらがった頭の回路を一つづつ整理していく・・。もしや・・これは!?

 

「ちょっと衛生女!こっち・・来て。」

衛「え?サッポロ黒ラベルなかった?」

「いや・・これ見て。」

衛「え!?なにこれ!YU君血でてる!!」

「それが俺じゃ無いみたいなの・・。ちょっといいかな?」

 

俺は血に染まっていない手で彼女のケツを触ってみる。そして手のひらを確認した。

 

衛「え?え?もしかして?」

「うん。・・・アウト・・です。犯人はアナタだ。」

衛「まじかああああ!来ちゃったかああ!!」

「そのようです・・。とりあえず目立たないズボンで良かったね。」

衛「ごめん酔ってて全然気が付かなかった・・。」

「どうする?パンツ買っとこか?」

衛「うん・・。ごめんね。わたしとりあえず、トイレ行ってくる。アレは持ってるから。」

「アレ」とはきっと生理用品のことだろう。

 

俺も一緒にトイレまで行き、手洗い場で彼女の血液を石鹸で入念に落とす。

 

生理(正確には月経?)という現象、そしてそのフレーズはなんとも男心をガッカリさせてくれる。

 

でもそれ以上に、突然やってくるから女性は大変なんだなあ・・。

今日ならその気持ちが少しわかる気がする。

 

なぜか体操服で授業を受けていた同級生の女の子が脳裏に浮かぶ。・・あいつはなんて名前だったっけ?

 

本日二枚目のパンツ(女性物)をカゴにいれ、ビール二本でごまかす。

そしてレジに持って行った。

 

店員「いらっしゃいませ~」

(うわあ・・あのオッサン女物のパンツ買ってる!!!)

・・きっとごまかし切れないだろう。

 

「あと・・ファミチキもください。」

何を思ったか俺はファミチキも購入してしまう。

一刻も早くこの場から立ち去りたいはずなのに。テンパっているのかもしれない。

 

店「袋・・お分けしますか?」

さりげない気遣い。店員さん良いヤツだわ。

 

「いや・・一緒で大丈夫です。」

パンツもビールもファミチキもごっちゃにして俺は急ぎ足でコンビニを出た。

 

コンビニの前にある灰皿でタバコを吸って彼女を待っていると、いそいそと彼女がやってきた。

衛「ごめん!お待たせ!」

「全然。もう大丈夫?」

衛「うん・・。油断してた。レバーとか馬刺しいっぱい食べたからかな?ホテル行ったらズボン洗ってドライヤーで乾かしてみる。」

「うん。それがいいよ。俺ドライヤー使わないしw」

衛「ちげえねえw」

 

流血戦でどうなることかと思ったが、俺たちの夏休みは平和に終わりを告げた。

そしてもうすぐ秋がやってくる。

次回広島編へ!

 

続く➡【広島の出会い】野球観戦デートはオススメ!夜も盛り上がった話